2017年03月13日

幻庵-勝手にこぼれ話 上P17

江戸時代に『士農工商』の身分制度があったのは学校で習いましたよね。

囲碁のプロ棋士はどこにも入らないので、私はずっと疑問に思っていたのですが、別枠で将軍の近くに位置付けられていたようです。

また、これは俗説ですが、プロ棋士は大名の情報収集役としての存在意義もあったのではないかという説です。

プロ棋士は大名に囲碁を見せたり教えたりする役職ということなので、あちこちの大名と色々な話ができます。

例えば、将軍にとって良くない話を大名がしていたとしても、将軍の耳には入ってきません。

しかし俗世である囲碁を打つプロ棋士ならそんな情報も入ってくることはあるでしょう。

逆に大名からすると、将軍様の近況などを聞くのは出世のプラスになることもあったでしょう。

プロ棋士の役目として、そういった他愛もない情報収集も担っていたのではないかというのも聞いたことがあります。

幕府側から考えると、その意義もあったため大政奉還までの260年間、囲碁と将棋のプロ棋士をかかえる別の理由があったのかなとも勘ぐります(笑)

あながちない話でもないなと思いました。
俗説ですけどね(笑)


次回は28ページまでです。




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2017年03月12日

幻庵-勝手にこぼれ話 上P15

囲碁の3コウは滅多にできない形で、不吉な形と言われています。

私もまだできたことがないので幸いしています(笑)

これは下図のような形です。

右は『両コウ』でセキになっています。

左は『本コウ』です。

3コウ.jpg


ピコ太郎風に言うと


♪ あいはぶぁ『両コウ♪』

♪ あいはぶぁ『本コウ♪』

♪ ぁ・んー。『3コウ♪』

といった感じでしょうか(笑)


左のコウに勝とうと両者が頑張るのですが

右の両コウが、黒からも白からも自分のコウダテになるので

左の本コウの決着が永遠につかないことを確認してみてください。




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2017年03月11日

幻庵-勝手にこぼれ話 上P14②

本因坊算砂。
この方が今の囲碁界の技術向上のスタートを切った人です。

これは時系列にもなっている次の打ち碁集が分かりやすいでしょう。


日本囲碁大系 全18巻 (筑摩書房) 
※ /の右は解説者

第1巻 算砂・道碩/岩本薫
第2巻 算悦・算知・道悦/趙治勲
第3巻 道策/呉清源
第4巻 道的・名人因碩/大平修三
第5巻 道知/坂田栄男
第6巻 察元・烈元・因淑/加藤正夫
第7巻 親仙得・大仙知/大竹英雄
第8巻 元丈/武宮正樹
第9巻 知得/島村俊廣
第10巻 丈和/藤沢秀行
第11巻 幻庵因碩/橋本宇太郎
第12巻 元美・俊哲・仙得/梶原武雄
第13巻 秀和/杉内雅男
第14巻 松和・雄蔵/橋本昌二
第15巻 秀策/石田芳夫
第16巻 秀甫/林海峰
第17巻 秀栄/高川格
第18巻 秀哉/榊原章二

江戸から明治にかけてのプロ棋士の技術向上も感じられておもしろい打ち碁集です。

注目は、何も囲碁理論が確立されていない時に、それを作った
『第1巻 算砂』

その算砂の囲碁理論を更に飛躍させた
『第3巻 道策』

その道策の碁を吸収して洗練させた
『第15巻 秀策』

秀策以降は、スターたちの黄金時代です。

この本の主人公は『第11巻 幻庵因碩』ですね。

こちらは人間ドラマがおもしろいのでスポットが当たったのでしょう。

算砂は信長、秀吉、家康の指南役として関わりあったようですがこれはすごいですよね。

因みにそれぞれの棋力は、信長アマ三段、秀吉アマ五段、家康アマ級位者だったと聞いたことがあります。




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2017年03月10日

幻庵-勝手にこぼれ話 上P14①

現代のプロ棋士のほとんどは、この江戸時代のプロ棋士から学んでいます。

打ち碁集も本の中でこれから色々と出てくると思いますが、まずは冒頭の『玄玄碁経』という詰碁集。

この詰碁をやったことがない棋士はいないといっても良いぐらいの基本になる詰碁集です。

全部で下記の5つは、ほぼ皆が取り組む古典詰碁です。

『碁経衆妙』『玄玄碁経』 『死活妙機』『官子譜』『囲碁発陽論』

左が一番やさしく、アマ初段レベルから、右になるにつれて難しくなります。

ただ、これは解くというよりも少しだけ考えて答えを見るのが良いでしょう。

その『筋』の美しさ、素晴らしさはすごいものがあり、感動の連続です。

芸術作品として見ていくと、詰碁が苦手な方も詰碁好きになるでしょう。


それにしてもいつも思うのですが、こういった詰碁にしても、一番初めに作った人というのはすごいですよね。

今のプロは、知っている『筋』をベースに作れば良いのですが、『筋』として何も体系だっていない時に、その詰碁を作るんですよね。

エジソンやライト兄弟のような発明に近いものがあります。

恐らくこの本でも、そういった詰碁の発明家も出てくると思います。

それだけ江戸時代は、囲碁の技術を高めた時代と言えそうです。





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2017年03月09日

『幻庵』 百田尚樹

最近、百田尚樹さんの『幻庵』を読み始めたのですが、これは相当おもしろいと思いました。

囲碁を嗜む方でも、ここまでは知らないという興味深い内容です。

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