2020年03月10日

2020年碁聖戦予選①自戦解説

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

関西棋院でも3月3日から3月31日まで、囲碁サロンと教室をお休みにしました。
理由は言うまでもなく新型コロナウイルスの影響です。
対局や講義を楽しみにしているお客様には申し訳ないのですが、やはりお客様の安全を第一に考えて一時的に休業の運びになりました。
4月からは再開の予定ではありますが、今後どうなるか予断を許さない状況だと考えています。
そんな中で当ブログをお楽しみいただけると幸いです。

さて、先週の水曜日に碁聖戦の関西棋院予選を打ちました。
相手は牛窪義高九段です。現在、棋士会長もされており私の尊敬する棋士の一人でもあります。
過去に1度対局しており、その時は私の完敗でした。
なので、その雪辱戦となります。

無題.png
私の黒番です。
向かい側の白2に直ぐに三々に入る手法は『SAI』というAIが好んで打つので、私も最近試しています。
牛窪九段は黒3には相手せずに白4の空き隅に回りました。
これも一種の気合の一手ですね。
黒も白の手抜きを咎めるために黒5と連打しました。7と余計に一本多く這ったのは白からの押さえを後手にする意味です。
ただ、白も厚くなるので一長一短かと思います。

無題.png
左下も三々に入りました。黒15に16のノビと17のケイマの分かれは三々定石の最新型の一つです。
白は18と11のカカリっぱなしを咎めに、黒はそれに手抜きして19とこちらを割っていきます。
お互いに我が道を行く展開ですね

無題.png
実戦の進行です。白20から28までが手筋で黒を突き破りました。
しかし黒も25、27と一目を取り隅は生きています。
私の第一感はこの隅の白は重いので黒が一本取ったかなと考えていました。

無題.png
白20では一旦、白1とこちらに詰めてから白3、5と上辺に逃げていくのが軽快な石運びでした。

無題.png
ただ、この後に黒に悪手が出ます。黒35がそれです。
対局時は白から35のところにノゾカれるのが嫌で黒35と構えましたが白36と打たれて34の白石が軽くなった上に中央が白っぽくなりました。

無題.png
黒35では1のコスミが良い手で、白2には普通に黒3と受けます。
打っている時はこの2と3の交換が辛いと思っていましたが、この図の展開だと黒△が好点になっているので黒がやれそうです。
私の欠点として、部分にこだわってしまい全局の形勢を損ねるところがありますが正にこの局面がそうでした。

無題.png
さて、局面がかなり進んで白が△と押さえたところです。
せっかくなので、皆さんにも次の一手を考えていただこうかと思います。
実戦は少し稚拙でしたが、より良い手があったみたいです。ヒントは右辺の白の弱点をどう突くか、です。
では次回にその答え合わせをします。
次回は3月24日(火)に更新予定です。
内容は自戦解説の続きを行います。
posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
RSS取得