2019年11月19日

詰碁が出来るまで③

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

この間、カルチャー教室の帰りにコートを忘れて職員さんが慌てて持って来てもらいました💦
これからの季節、コート無しで外を歩くのは厳しいですよね。

さて、前回前々回詰碁が出来るまでの経過を皆さんにお見せしましたが、まだ完成していませんでした。
そこは私の計算の甘さで申し訳ありません

実はこの様に詰碁になりそうなのに、散々考えたあげくボツになったものもたくさんあります。
あるいは最初に予定してた筋とは別の筋が採用される事も…
しかし、詰碁として成立するなら御の字と言ったところでしょうか。

無題.png
では、おさらいです。
上が最初の図で私の指導碁での実戦が元になっています。
黒1を正解にしたいのですが、白2のツケが好手でコウになります。
しかし、他の手でもコウになるので失敗です。

無題.png
そこで黒石と白石を1個ずつ取り除きました。
原型図で成立しない場合に、石を取ったり付け足すのはテクニックの一つです。
この図なら黒1で無条件で生きています。
しかし、ここで黒Aでも生きてしまう問題が発生しました。


ここまでが前回までのまとめです。
実は石を足したり引いたりする以外にもテクニックはあります。
それは石を移動させる手法です。
ただし、石を移動させ過ぎると原型がなくなるので注意が必要です。

無題.png
今回は黒石が○にあったのを△に移動させました。
一つ前の図での黒Aの筋を殺して、1のみを正解にする意図です。

無題.png
黒石を移動させましたが、1から7まで無事に無条件で生きています。
後は他に生きる手がなければ、詰碁としては完成です!

無題.png
今度は黒1と打っても白2の置きから6まで黒は眼がありません。
他の手も検証しましたが、やはり正解は一手だけになりました。
これで完成となります。

無題.png
「黒先黒生 3分で4級」
新聞や本に載る場合はこんな感じでしょうか。
少し気になるのは、良くある形なので既に問題としてありそうな点ですね。
苦労して作ったのに「その問題見た事ある」と言われるのが結構ショックだったりします💧

当たり前の事ですが詰碁を解く場合はゼロの状態から正解までを考えます。
しかし、詰碁を作る時は正解図からスタートして最後はゼロの状態にします。
プロセスが全く逆なんですよね

詰碁を解くのは実戦に役立つので必須ですが
詰碁作りは実戦に役立つかは未知数です。
なので、棋士で作る人と作らない人に分かれるのはそれが理由かもしれません。
因みに私の場合は完全に趣味です(笑)
以前も当ブログで紹介したかも知れませんが、1~2題ほどですが小学生の頃に作った詰碁もあるくらいです。

最近は作っても、あまり紹介する機会がないのが残念です。
なので当ブログで自作詰碁を紹介できるのは有り難い限りです🎵
年賀状用に詰碁を作るつもりなのでまたご紹介出来たらと思います。

次回は11月26日(火)に更新予定です。
内容は未定です。
posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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