2018年12月04日

第44期棋聖戦FT②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今日は12月というのに暖かいですね
今年は暖冬なのでしょうか?
それともこれから本格的に冷えるのかもしれませんね。

さて、先週は第44期棋聖戦のFT(ファーストトーナメント)の様子をお伝えしました。
その時に山田和貴雄七段との対局を途中まで解説しましたが、今回はその続きをしたいと思います。

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前回は白△とケイマにかけたところで終わっていました。
実戦は黒1と迫ってきたので白4と出るふり(笑)をして
黒の形を崩した後に白12と隅で生きます。
この後、黒からAのサルスベリくらいかなと考えていましたが…

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実戦、黒1とツケられてドキっとしました。
もし白2から受けると黒3と引いて、隅の白は死なないまでも辛い形になりそうです。
こんな厳しい手があったのかと、しばらく盤面を見ていると…

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実は白2と外から押さえる手がありました。
実戦は白8までの形になりましたが
これは黒がかなり酷い図で黒の持ち込みで白地が増えた上に
取られた黒石を利用して絞っても黒は愚形です。
唯一の利点は黒からBのサガリが利くくらいしかありません。

当然お互い勝負師なので山田七段も顔には出していませんでしたが、これは明らかに黒の見損じです。
この後しばらくは白の優勢で進みますが
今度は白の見損じが出ます💧

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かなり局面が進みました。
白はやや疑問手があり、左下の白が少し心配です。
ただその上にある黒の大石も白から打てば眼がない状況です。
ここで私は…

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白1から3と打つ予定でいました。
白◎の2目を助けた上に黒の眼を取るAと
白を安定させるBを見合いのつもりでした。
でも良く盤面を見てみると(先程も聞いたフレーズですが💦)

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白1の瞬間、黒2と当て返す手がありました❗
白3とつなぐと黒4でシチョウに取られて大惨事です

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なので実戦はやむなく単に白1とカカエました。
上の勝手読みという名の想定図(泣)との違いは左辺真ん中の黒は手を抜いても死にはない点です。
ここで山田七段は直ぐに黒2と打ってくれましたが
その前に黒からA辺りから左辺の白をイジメてから、黒2に回られたら形勢は難しかったかと思います。
実戦、白3から5と飛び出たら白に余裕が出来ました。

結果的に事なきを得ましたが、もしうっかりしてシチョウで取られてたらと思うとゾッとします。
本当に運が良かったです。

前回もお話した通り、棋聖戦は普段打てない日本棋院の棋士と打てるので頑張ります
次回は12月11日(火)に更新予定です。
内容は東京に囲碁将棋チャンネルさんとパンダネットさんに挨拶回りに行った時のお話をしたいと思います。
posted by プロ棋士さん at 15:32| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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