皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。
先週は台風24号が来て、関西棋院は教室や院生手合は休みになりました。
今年は台風が多いイメージがありますが気のせいですかね

何故か心配になってしまいます。
さて前々回、前回とLeela Zeroの有力な布石や定石を紹介しましたが今回も同じ流れで行きたいと思います。
今黒が△にハサんだ所です。
ここでサバキと言うと……
白1~3のツケ二段が定番の手筋です。
この後の黒の対応は以前なら
黒が中央を手厚く打つ場合は黒4~6のアテツギが
常套手段で、白は7と隅の黒を噛み取る展開になります。
この別れは黒12と突き抜くのは大変気持ち良いですが
白も隅を取って満足の別れです。
黒4の時にLeela Zeroは柔軟な手を披露してくれました。
それが黒△のノビです。
アテれるのにアテない味わい深い手です。
黒△のノビに対して
白は1、3と隅を生きるくらいです。
前述のアテツギと比べますとこの図は
・隅の黒石を取られていない
・相当黒の形が厚い
・ただし、黒が後手
黒が後手になるので、毎回ノビが最善かと言うとそんな事はないかと思います。
ただ形としては相当黒が厚い形なので模様の碁だと有力かもしれません。
因みに黒△に対して無理やり隅の黒を取ろうとしても2、4と逃げられて黒は捕まりません。
定石は今まで人間が研究し尽くしてるかと思われましたが
まだまだ未開の手が潜んでいるのですね。
大変勉強になりました!
次回は10月9日(火)に更新予定です。内容は購入したばかりの新型GPU、RTX2080の報告したいと思います。
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