2017年03月16日

幻庵-勝手にこぼれ話 ~上P44

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『現代の基礎となった碁興行とは?』


『命を懸けた争碁』


『少し価値が違う江戸時代の棋譜』




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『現代の基礎となった碁興行とは?』

碁興行とは、スポンサー。つまり少し裕福な町人が、当時のスター棋士を招いて開く碁会のことです。

今では普通にプロ棋士をイベントに招いて、指導碁や公開対局を行うことはありますよね。

江戸時代の初期は、将軍様しかプロの対局が見られなかったので、その需要というか価値は相当高かったのかもしれません。



『命を懸けた争碁』

これは将軍様の下知に意義申し立てをする手段です。

ですから、相当な覚悟で争碁を挑まなければいけません。

プロ棋士もこの点では武士と同じぐらいの誇りを持っていたのではないでしょうか。

しかも寿命が30~40歳と言われる江戸時代で、争碁には長い年月がかかります。

それこそ生涯を賭けた一大イベントだったことでしょう。



『少し価値が違う江戸時代の棋譜』

この時代は時間無制限なので、考えられる全ての力を尽くして打たれた棋譜が多い。

特にヨセなどは、読み切りの勝負なのでほぼ完璧に近いため、ヨセの勉強にはプロもよく使います。

また、現代なら勝利至上主義な一面もあるので、負けと分かれば常に玉砕覚悟の勝負手が出ますが

この時代は1目でも負けの目数を減らそうという芸術的な側面がありました。

つまり最善の一手を終局まで打ち続ける内容の碁です。

恐らく1局の勝ち負けでその人同士の優劣が決まるのではなく、長い年月をかけて上がる段位こそが、その人同士の『格』を決定するものなので、1局の勝ち負けにそこまでウエイトが置かれていなかったのかなと想像します。
もちろん、争碁や御城碁などのここ一番では勝ちの重さは格段に上がるので、それはまた別の話かもしれません。


次回はP53までです。



posted by プロ棋士村長さん at 00:00| Comment(0) | 『幻庵』勝手にこぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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