2017年03月08日

プロ棋士が思考停止に。

アルファ碁の話題は尽きませんが、私はこの定石について深く考えてこなかったのを思い知らされました。

三々.jpg




星に三々入りの変化は色々ありますが、この形はほぼ決まり形のように受け止めていました。

注目は、黒9、11のハネツギです。

アルファ碁は下図のように打って手抜きしました。
※定石は部分的な話ですので、全局の配置次第では全く関係がない話にもなります。

這い.jpg

私が何を言いたいのかと言いますと

黒が先手になるのが同じなら、今までどうしてこの2つの図を比較してこなかったのかという点です。

三々.jpg這い.jpg

考え方は単純です。

白が強くなるのは同じです。

それならどちらの方が黒にとって望ましいのかということです。


これは私の想像ですが、『二線敗線』という言葉があるので、
黒1と這うのは悪いという
固定観念があったのかなと。

仮に黒1の這いが悪いとしても、
黒9、11のハネツギの悪さには
意識が向いていないのは変ですよね(苦笑)

まぁ、勝負に大きく影響しないのでどうでも良い話ですが(笑)


しかしプロ棋士という人種は、一手の価値を最高に高めることを追及していくからこそ、見る人が美しさを感じるものですから、プロ棋士の姿勢の問題でもあります。

今、この話を読まれた方の中にも、プロとはそういうものなのかと思われた方もいるかもしれませんね(笑)

このハネツギ1つにしても、そういう意味があるのか。

ということに囲碁の深みがあるのだと思います。

最近の傾向としては、日本が中々韓国・中国に勝てないものですから、勝つことに重点が向き過ぎているのかもしれません。
勝てないのは論外なのですが(苦笑)

ただ、勝てば良いというだけなら、囲碁ではなくサイコロを振って勝負しているのと何も変わらないわけですから、双方が囲碁の真理を追究した結果、頭1つ抜け出した者が勝つというのが健全なあり方かなと。

そういった意味でもこのハネツギの善悪は、プロにとっては些細なことではありません。


アルファ碁によって、今まで悪いとされてきた手が見直されることが出てきていますが、これはアルファ碁がその手を打って勝つからであって、その手が良いから勝つわけではない可能性もあります。

ただ、その悪いとされてきた手を白紙の頭で、もう一度考え直してみることは大切でしょうね。

その上でやはり悪い手だったということならそれもそれです。

プロ棋士としては、囲碁の真理を追究することが第一義で、その上で勝ち、それをファンに披露することで見る人が感動するのだと思います。


posted by プロ棋士村長さん at 00:00| Comment(0) | プロ棋士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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