2017年02月03日

アルファ碁の功績とは?

前回まで、強くなるには
憧れの棋士モデルをもつことが良いとお話しをさせていただきました。

私はこれをずっと実体験として感じていたのですが
アルファ碁の思考過程を聞いた時に
この上達話がすごく結びつきました。




まずはアルファ碁の思考過程を簡単にお話しますね。

アルファ碁は棋譜並べの達人です。
過去の棋譜を沢山並べました。

そして、ある局面ではこう打ったという記憶力がすごいんです。

それだけでなく、その打たれた手がどれぐらい良い手なのかを、自分のメモ帳に点数を書いているそうです。

アルファ碁は、この学習を積んで対局に臨んでいるのですが、ここからが前回までのお話と結びついてきます。


アルファ碁は対局中に、
自分のメモ帳を開いて一人で会話しているのです。

「この局面ではどう打つのが候補かな?」

「その候補のうち一番点数が高いのはどれかな?」

「一番点数が高い手はこれか。よし、この手で勝てるか検証してみよう」

「勝つ確率が70%!」

「現時点ではこの手が最も勝つ確率が高そうだから、とりあえずこれにしておこう」

こうして次の一手を機械的に導き出しています。


これを聞くとコンピューターだから膨大な情報量から良い手を選べるんでしょ?
人間には無理だよと思っていませんか?

この話の大事なポイントは
この『思考過程』であって
良い手の蓄積量ではありません。

つまり我々人間は、機械ほどの量を覚えなくても、経験的に

「こういう手が候補としてあり、こういう手が良い手になる傾向がある」

ということは、ある程度は勉強で身に付きますよね。

そしてこれがポイントですが
同じプロ棋士が打った『良い候補』
『良い点数の手』で統一していくと、碁にまとまりがでてきます。

アルファ碁などのコンピューターは量で強くなりますが、人間は質を均一にして強くなることができます。


アルファ碁の最大の功績は、強いこともそうですが、強くなるメカニズムの1つを示したことではないでしょうか。


①質が統一された一人のプロ棋士の良い手だけをイメージとして蓄積させる
 (憧れの棋士モデルをもつということです)

②対局中はその棋士モデルのマネをする
 (自分がそのレベルに近付きます)

③これを続けていくと自分のものになっていき、本物の実力となります。

つまり強くなるということです。

そのための棋譜並べが、強くなる方法の1つですね。

これまで漠然と棋譜並べをしていた方や、棋譜並べの効果がよく分からなかった方は、①~③を意識した棋譜並べをしてみてください。

そして誰かになりきって打つとおもしろいですよ(笑)


posted by プロ棋士さん at 00:00| Comment(0) | 囲碁の勉強法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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