2019年11月06日

詰碁が出来るまで②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

すっかり、外は寒くなりましたね。
北海道の知人から雪が降ったとの報告がありました
大阪ではあまり降らないので羨ましい気持ちがあります。
実際には雪かき等大変なのでしょうが💦

さて、前回は私が詰碁を作成する手順をご説明いたしました。

無題.png
指導碁の形から詰碁の形に整えて、黒1が正解なら問題の出来上がりです。
ただ、白からの抵抗がどうなるか…。

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白から2とツケるのが好手で、白6までコウになります。
初手黒Aでもコウにはなるので、これでは失敗です。

無題.png
コウになってしまう理由として、黒7とつないだ時に白8と切られるのがあります。
それなら、いっその事白△の石がなければ白8と打てないですよね。

無題.png
△にあった白石を取り除きました。
経験上、白石だけを取り除くと不都合が出るのでAのあった黒石も取り除きました。
これで黒先の問題です。

無題.png
前回と同じく黒1とコスミます。
白2には当然3とハネ出して、今度は白6の時に……

無題.png
黒7とつなぐ事が出来ます。白8、10と攻めて来てもぴったり2眼ありますね

これで黒1のコスミで無条件生きなのは間違いありません。
残るは初手で上記のコスミ以外に手がなければ詰碁として完成です。
……と、ここまで作っていて嫌な予感がありました。

無題.png
元々あった白石を取ったせいで黒から1の好手が新たに生まれました。
これでは、黒はAでも1でも生きるので失題です
今回、実戦から比較的簡単に詰碁に出来そうなので
この形を選んだつもりでしたが一筋縄では行かないようです。

これは少し時間を頂いて、考えなければいけませんね。
この形の詰碁化は次回に持ち越しです。

ここまで詰碁を作る時の方法として
①実戦から詰碁になりそうな形をメモしておく
②詰碁の形に整える
③整えても、答えが複数ある時は石を取ったり付け足したりする

が主な手順になります。
ただ、石を取ったり付け足したりすると上記の様に
新たに筋が出て来るのが問題ですね💧
詰碁作りではありませんが、既存の詰碁でも一路右とか左にずらすと
成立しない詰碁もあります。
それだけ問題作りはデリケートだと思います。



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posted by プロ棋士さん at 17:29| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月19日

詰碁が出来るまで③

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

この間、カルチャー教室の帰りにコートを忘れて職員さんが慌てて持って来てもらいました💦
これからの季節、コート無しで外を歩くのは厳しいですよね。

さて、前回前々回詰碁が出来るまでの経過を皆さんにお見せしましたが、まだ完成していませんでした。
そこは私の計算の甘さで申し訳ありません

実はこの様に詰碁になりそうなのに、散々考えたあげくボツになったものもたくさんあります。
あるいは最初に予定してた筋とは別の筋が採用される事も…
しかし、詰碁として成立するなら御の字と言ったところでしょうか。

無題.png
では、おさらいです。
上が最初の図で私の指導碁での実戦が元になっています。
黒1を正解にしたいのですが、白2のツケが好手でコウになります。
しかし、他の手でもコウになるので失敗です。

無題.png
そこで黒石と白石を1個ずつ取り除きました。
原型図で成立しない場合に、石を取ったり付け足すのはテクニックの一つです。
この図なら黒1で無条件で生きています。
しかし、ここで黒Aでも生きてしまう問題が発生しました。


ここまでが前回までのまとめです。
実は石を足したり引いたりする以外にもテクニックはあります。
それは石を移動させる手法です。
ただし、石を移動させ過ぎると原型がなくなるので注意が必要です。

無題.png
今回は黒石が○にあったのを△に移動させました。
一つ前の図での黒Aの筋を殺して、1のみを正解にする意図です。

無題.png
黒石を移動させましたが、1から7まで無事に無条件で生きています。
後は他に生きる手がなければ、詰碁としては完成です!

無題.png
今度は黒1と打っても白2の置きから6まで黒は眼がありません。
他の手も検証しましたが、やはり正解は一手だけになりました。
これで完成となります。

無題.png
「黒先黒生 3分で4級」
新聞や本に載る場合はこんな感じでしょうか。
少し気になるのは、良くある形なので既に問題としてありそうな点ですね。
苦労して作ったのに「その問題見た事ある」と言われるのが結構ショックだったりします💧

当たり前の事ですが詰碁を解く場合はゼロの状態から正解までを考えます。
しかし、詰碁を作る時は正解図からスタートして最後はゼロの状態にします。
プロセスが全く逆なんですよね

詰碁を解くのは実戦に役立つので必須ですが
詰碁作りは実戦に役立つかは未知数です。
なので、棋士で作る人と作らない人に分かれるのはそれが理由かもしれません。
因みに私の場合は完全に趣味です(笑)
以前も当ブログで紹介したかも知れませんが、1~2題ほどですが小学生の頃に作った詰碁もあるくらいです。

最近は作っても、あまり紹介する機会がないのが残念です。
なので当ブログで自作詰碁を紹介できるのは有り難い限りです🎵
年賀状用に詰碁を作るつもりなのでまたご紹介出来たらと思います。

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posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月26日

囲碁サロンについて

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

昨日は朝少し暖かく、コートもいらないくらいかなと
思いましたが帰りの夜は寒くてコートは必須ですね💧

さてここ暫くは詰碁作りの回で図もたくさんありましたが、今回は図がないのでご了承下さい。

関西棋院には囲碁サロンが併設されていますが
このたび、私が囲碁サロン担当に就任いたしました
今までは仮の担当だったのでこれから本腰を入れて運営していきたいと思います。

関西棋院囲碁サロンは中之島バラ園を川で挟んだビルの5階にあるので眺めはバッチリです。
我々棋士が手合を打つところも同じ5階ですがやはり景色が良いところです。
手合で悪手を打った時は気持ちを落ち着かせるために外の景色を眺めます(笑)

景色も勿論良いのですが、関西棋院囲碁サロンの良いところは誰かしら棋士が常にいる事です。
指導碁も毎日やっておりますし、棋士の個人稽古や教室も開催されています。
なので棋士がとても身近に感じていただけているのではないでしょうか。

私も囲碁サロンをちょくちょく覗かせてもらっていますが、皆さん和気あいあいと対局されていて
こちらも楽しい気分になります。

DSC_1391.JPG
日曜日と祝日は貸し席もやっていますので、碁会とかも開催できます🎵
詳しくはTEL 06-6231-1589までご連絡下さい。
それと来年に囲碁サロン主催の認定大会も開催するので、その時は皆様ぜひご参加を
[ここに地図が表示されます]
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posted by プロ棋士さん at 17:21| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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