2019年10月08日

囲碁AIブラックホール再び②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今、10月8日に記事を書いているのですが
だいぶ気温は低くなりましたね。
大阪は台風が近づいているので曇りなせいもあるかもですが💦
皆さんも体調管理にはお気をつけください。

さて、前回囲碁AIの「black hole」の黒番での碁をご紹介しました。
今回はそのblack holeの白番の碁を解説します。

無題.png
前述の通り、black holeが白番で
黒は「LZ244_ladder_v3200」とあるのでLeela Zeroの亜種です。
ladderとは梯子の意味で海外ではシチョウを指します。
最新のLeela Zeroでも未だにシチョウが分からないので
おそらく、Leela Zeroにシチョウ対策を加えたバージョンかと思われます。

上の棋譜の通り、black holeは白番でもこの場所を占めます。
黒が星だろうが小目だろうが、ここが定位置の様です

無題.png
黒11までは特筆する手はありませんが
個人的には白12の三々に違和感があります。
何故かと言うと12の三々は下から根拠を奪う意味ですが
その時に白8の高いカカリ(?)と段違いになるからです。

無題.png
白18までになりましたが、やはり8が良い位置にあるとは思えません。
少なくとも8がなくても18までなりそうですし、
その時に8よりは良さそうな場所はたくさんあります。※例えばAなど

無題.png
白20でも三々なので、black holeの中ではこの形は定石なのかもしれません。
黒27のカケに出切って戦いが始まりました。

無題.png
出切りからの折衝は白に分があったのか、白36にハサめば白8の石も働いてきてます。
この様に接近戦に強いのが、black holeの特徴です。
一見不利な様でも出来上がり図は充分な場合が多いのです。

無題.png
白56まで白は右辺に中央と要所々々を占めていて
形勢は白良しです。最後は白中押勝

このblack holeの碁を見るたびに、囲碁の懐の深さを感じます。
序盤で隅から離れていても後からの打ち方次第なんですね。
ただ、アマの方に注意点がありまして
このblack holeの打ち方はマネしない方が良さそうです。
というのも、この最初の数手はAIではなく人が入力して
その後AIに打たせている説もあるみたいです。
AIの力があって初めて成り立つ布石だと思います。

でも碁敵を驚かすにはうってつけかもしれませんね
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posted by プロ棋士さん at 14:49| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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