2018年07月03日

懐かしい対局と院生の思い出①

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

この頃は日差しも強く、
本格的に夏になって来ましたね!
夏は囲碁関連のイベントも多くまた忙しくもあります。
このブログを見られている皆さんも是非、色々なイベントに参加して下さい

さて、明日4日は王座戦予選があり朝から対局なのですが、その相手は小野幸治四段です。
実は小野四段とは院生の同期で仲間でもあり、当時は数限りなく院生手合で対局したライバルでもあります。
関西棋院の院生は日本棋院と違って級位制です。
当時中学生で院生になった時、私は地元(香川)でアマ六段で打っていました。
級を決める試験碁を打った結果、院生の7級になりました。

今の院生の級は辛く、当時の私なら10級といったところでしょうか💦
基準としてはアマ六段=院生10級くらいの認識で良いかと思います。
そして10級から始まり6勝2敗以上の成績で昇級しますが、当然負けがこむと降級します

当時、小野四段と私の棋風は割と近くて力任せにガンガン攻める碁が多かったのです。
そのせいか2人で打つと盤中で戦いが起こって凄い事になりました(笑)

流石にプロになった今ではそんな激しい碁にはならないと思いますが明日の対局はとても楽しみです!
現在関西棋院には130名弱の棋士がいて、同期の仲間とも滅多に当たりません。
小野四段との対局も数年ぶりかと思います。

当時を懐かしみつつも負けられない対局なので来週は明日の対局の内容を振り返るのと院生当時の面白エピソードをお伝えします。
続きを読む
posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | プロ棋士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月10日

懐かしい対局と院生の思い出②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

日差しが強いかと思えば、急に雨が降ったりとこの頃は天気の変化が多く皆さんの体調は如何でしょうか。

先週お伝えした通り、7月4日に小野幸治四段との対局がありました。
結果は残念ながら負けてしまいましたが、同時に反省点も多い碁でありました。

無題.png
私が白番で1とケイマにかけた感じは悪くないかと思います。
無題.png
局面が進んで黒が下辺真ん中で居直って来ました。
この黒をどう攻めるかが悩ましいところ。
私は白1から眼を奪って、それから白3とボウシする作戦を取りました。
黒4はスピードは早いが薄さが目立ちます。
Leela Zeroに分析させたところ、この時点で白の評価値が60%台なので白が悪くない形勢かと思います。
ここで皆さんはどう打ちますか?
無題.png
上の図が第一感で黒の薄みを突いて厳しい手ですが
黒に眼形が豊富なのが不満でした。
無題.png
なので実戦は白1と打って、繋いでくれたら今度は白3とツケて白が上手いのですが黒2とは打ってくれず当てが外れました。
プロアマ問わず勝手読みは駄目ですね💦
無題.png
上の図がLeela Zeroが示した手で非常に厳しく、古谷 裕 八段もこの図は分かりやすくて決め手やねと太鼓判をいただきました。
この図は全く気が付いていなかったので参考になりました。
無題.png
この局面の分析図です。
私の打ったノゾキが59%Leela Zeroのノゾキが68%になっています。
ノゾキでも差がありますね(笑)
ここから激しい展開になるのですが、それはまた来週に解説したいと思います。

では小野四段の院生時代のエピソードを…
ある院生手合の時に当時の小野院生はお手洗いで席を外していました。
戻ってくると対局相手が席を立って、外の景色を眺めていたんですね。
そうなると当然相手は着手したもんだと小野院生は思い、座布団に座ると同時に気合よくバシーンと打ちました!
気合の良い小野院生ならではです。
ですが実は……相手の番だったのです!
なので小野院生は二手打ち負けとなりました💧
院生手合で二手打ち負けは私の知る限りこの一局だけですね
当時私は間近で見ていたのでかなり衝撃的でした。
今でも鮮明に思い出せそうです。

そんな気合が良すぎてお茶目なのが小野四段の人柄です
続きを読む
posted by プロ棋士さん at 15:24| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月17日

懐かしい対局と院生の思い出③

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

昨日、四日間あったジャパン碁コングレスも無事に終了して一息つきました。
スタッフ及び関係者の皆様はお疲れ様でした。
ジャパン碁コングレスの様子は来週にお伝えしたいと思います。

今回は小野四段との対局パート3になりますが
実はジャパン碁コングレスで同じスタッフとして小野四段と一緒にずっと仕事をしておりました(笑)
小野四段は獅子奮迅活躍で、交流対局の組み合わせを捌いていました。
彼はこういう時にも真価を発揮します

0717a.png
さて前回の続きですが、私が白番で黒がM17に受けたところです。
皆さんはどう打ちますか?

0717a.png
AIに分析させたら白1からのハネツギが一番評価値が高かったです。
しっかりと隅の陣地を確保して冷静な手です。
0717a.png
実戦は隅を守るのが辛いと考えて、白1にマガりましたが
当然、三々に入って来られむしろ隅の白が危険になってしまいました。
私の悪い癖で辛抱が効かない時があります。
この碁もそんな面が出てしまいました。
今後の課題ですね💦

話は変わりますが関西棋院の棋士の間でもLeela Zeroの話がだいぶ出る様になりました。
いよいよAIで勉強するのが当たり前の時代になってきたのでしょうか。
パソコン好きの私の知識が棋士仲間に役に立てそうで嬉しく思っております
続きを読む
posted by プロ棋士さん at 16:10| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月24日

2018年ジャパン碁コングレスin宝塚①

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

前回の告知通り、今週からジャパン碁コングレスについて書きたいと思います。
今年のジャパン碁コングレスは7月の13日から16日までの計4日間行われました。
今回も大変盛況で4日間の延べ人数は1200人と聞いております。
そしてその中の半数は海外から来られたお客様でした。
DSC_0129.JPG
私は昨年同様にスタッフとして参加いたしました。
今回は撮影係を承ったので、主なイベントをビデオカメラを回しながら見れたのは役得でした

今年は海外の有名な女流棋士をゲストに招いたので大変華やかな会になりました。
世界で最初の女性九段の芮廼偉九段に、韓国で『女李昌鎬』とも呼ばれている趙恵連九段この間のワールド碁女流最強戦で活躍した黒嘉嘉七段も来られて各種イベントも非常に盛り上がりました。

特に黒嘉嘉七段は地元台湾ではモデルなどをやっておられるのでとても綺麗な方でびっくりしました。
14日(土)にあった女流棋士によるトーナメントでは趙恵連九段に惜しくも半目負けしてしまいましたが
その強さは折り紙付きかと思います。
15日(日)のペア碁親善マッチでは関西棋院の余 正麒七段と『台湾ペア』で見事、村川大介八段稲葉かりん初段ペアを破って優勝されていました。
DSC_0137-01.jpg
ペア碁親善マッチの解説は日本棋院のマイケル・レドモンド九段で聞き手が吉田美香八段でしたが2人の掛け合いは漫才みたいで見ていて
飽きないものでした。
マイケル・レドモンド九段英語を交えての講座に棋譜解説、指導碁とコングレス開催期間中は獅子奮迅のご活躍でした。

と今回だけでは書ききれないのでまた次回もジャパン碁コングレスについての記事とします。
続きを読む
posted by プロ棋士さん at 17:20| Comment(0) | 囲碁大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月31日

2018年ジャパン碁コングレスin宝塚②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

先週は宝塚で行われたジャパン碁コングレス
についてお話しましたが、今回はその続きと別件ですが
詰碁出題したいと思います。
DSC_0135.JPG
会場の前の看板

コングレスはアメリカやヨーロッパでも行われており、日本では関西棋院と宝塚市さんが最初に始めました。
今回で第三回になりイベントも大規模なものが行われました。
欧米のコングレスは大学構内で行いますが日本だとそういうのが難しく毎回開催場所に苦慮しております💦
今年は宝塚駅に隣接しているソリオホールが会場になりました。
メインホールは大きく、イベントをやるにはもってこいです。
DSC_0134.JPG
対局者も国際色豊か

上の写真の通り、参加者は国際色豊かで通訳の方も沢山いて大変助かりました。
この様な国際イベントがある度に英語や中国語が話せたら…と思いますが結局何もしていません
凄く便利な翻訳機が出来る事を祈ってます(笑)

ではこの辺りで面白エピソードを
コングレス初日、入り口で受付を済ましてない参加者を止める役目を前述の小野幸治四段とやっておりました。
その時に小野四段が「受付を済ましてない方は会場には入れません!」とせき止めている人を見たら…
なんとその方はメインゲスト趙恵連九段ではありませんか!!
そうこうしている内に田村千明三段が「その人は特別ゲストやで💢」と飛んで来ました
確かに趙恵連九段は凄くラフな格好だったので気付かないのも無理はないかも💧
小野四段は平謝りでしたが趙恵連九段は特に気にされて無い様でとても気さくな方でした🎵
やはり強い方は普段はオーラを隠していて対局時にはオーラ全開といったところでしょうか?
何はともあれ、四日間無事に開催が出来て本当に良かったです。

さて話題は変わりますが、最近自分が今まで作った詰碁を整理しています。
引っ越しの時の荷物整理と似ていて、作った当時の思い出が蘇ってきて作業の方は余り進みませんでした(笑)
その中で私が最初に作った詰碁を今回は出題します。
ブログ0730.png
私が最初に作った詰碁

黒先白死で、この問題は私がアマの5~6段の頃に作った問題で確か自分の実戦を元にしました。
実戦を元にと言いつつ似た筋は玄玄碁経鶴唳奔師にあります。
因みにその詰碁が下の図です。
キャプチャzz.JPG
玄玄碁経の鶴唳奔師

まぁこれは作った後に気付いたので勘弁してもらえたら💦
当時は小学生でしたしね(笑)

答え合わせは次回行います。


続きを読む
posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | 囲碁大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
RSS取得