2018年12月11日

東京出張

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

先週は暖かいと思ったのに、ここ最近はとても寒くてビックリしております
さて、先月末に東京に出張で囲碁・将棋チャンネルさんとパンダネットさんと色々な打ち合わせをして参りました。

囲碁・将棋チャンネルさんはケーブルテレビおよびスカパー!で囲碁将棋の専門チャンネルを放映されています。
竜星戦とかが有名ですね。

新しい企画などで打ち合わせをしましたが、囲碁将棋チャンネルさんの事務所は日本棋院さんの地下1階にあるのを
今回初めて知りました。分厚い扉が自動ドアになっていて秘密基地みたいでカッコよかったです

次の日に有楽町にあるパンダネットさんの事務所にもお邪魔しました。
パンダネットさんはネット碁やWEB上での講座や問題など、インターネットでの事業に力を入れておられます。
関西棋院としてはまいど!や囲碁関西の企画などでもお世話になっております。

今回の会議ではまいど!の次の企画や会員様が満足してもらえるようなイベントや機能の話なども出ました。
AIを活用する話も出ていて、これからどんどん便利になると期待しております。

パンダネットさんの事務所にお邪魔する前に少し時間があったので、ブラブラしていたらゴジラを発見しました

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流石の威容で迫力ありました🎵
二枚目のはゴジラにトサカが生えているように見えますが、実は鳥が乗っているだけでした(笑)
一瞬新種の怪獣かと思ってしまいました💦
普段行かない場所を探索するのは個人的な楽しみです。

他には以前、鈴木敬施六段のインタビューが掲載されたパズル雑誌ニコリの編集部にもお邪魔しました。
こちらは一緒に何かイベントをする話ではありませんが、編集長の方が囲碁をされるという事で囲碁の話やパズルの話など
色々意見交換が出来て大変有意義な時間を過ごさせてもらいました。

今回は余り時間がなく、日本棋院の理事の先生方にお会い出来なかったので次回は時間を作って色々なお話を聞ければと思いました。
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posted by プロ棋士さん at 17:57| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月04日

第44期棋聖戦FT②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今日は12月というのに暖かいですね
今年は暖冬なのでしょうか?
それともこれから本格的に冷えるのかもしれませんね。

さて、先週は第44期棋聖戦のFT(ファーストトーナメント)の様子をお伝えしました。
その時に山田和貴雄七段との対局を途中まで解説しましたが、今回はその続きをしたいと思います。

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前回は白△とケイマにかけたところで終わっていました。
実戦は黒1と迫ってきたので白4と出るふり(笑)をして
黒の形を崩した後に白12と隅で生きます。
この後、黒からAのサルスベリくらいかなと考えていましたが…

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実戦、黒1とツケられてドキっとしました。
もし白2から受けると黒3と引いて、隅の白は死なないまでも辛い形になりそうです。
こんな厳しい手があったのかと、しばらく盤面を見ていると…

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実は白2と外から押さえる手がありました。
実戦は白8までの形になりましたが
これは黒がかなり酷い図で黒の持ち込みで白地が増えた上に
取られた黒石を利用して絞っても黒は愚形です。
唯一の利点は黒からBのサガリが利くくらいしかありません。

当然お互い勝負師なので山田七段も顔には出していませんでしたが、これは明らかに黒の見損じです。
この後しばらくは白の優勢で進みますが
今度は白の見損じが出ます💧

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かなり局面が進みました。
白はやや疑問手があり、左下の白が少し心配です。
ただその上にある黒の大石も白から打てば眼がない状況です。
ここで私は…

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白1から3と打つ予定でいました。
白◎の2目を助けた上に黒の眼を取るAと
白を安定させるBを見合いのつもりでした。
でも良く盤面を見てみると(先程も聞いたフレーズですが💦)

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白1の瞬間、黒2と当て返す手がありました❗
白3とつなぐと黒4でシチョウに取られて大惨事です

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なので実戦はやむなく単に白1とカカエました。
上の勝手読みという名の想定図(泣)との違いは左辺真ん中の黒は手を抜いても死にはない点です。
ここで山田七段は直ぐに黒2と打ってくれましたが
その前に黒からA辺りから左辺の白をイジメてから、黒2に回られたら形勢は難しかったかと思います。
実戦、白3から5と飛び出たら白に余裕が出来ました。

結果的に事なきを得ましたが、もしうっかりしてシチョウで取られてたらと思うとゾッとします。
本当に運が良かったです。

前回もお話した通り、棋聖戦は普段打てない日本棋院の棋士と打てるので頑張ります
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posted by プロ棋士さん at 15:32| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月26日

第44期棋聖戦FT①

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今日は朝から健康診断を受けていました。
何回やってもバリウム検査は慣れませんね💧
毎回四苦八苦してます…

さて今回は棋聖戦について私の近況も交えてお話したいと思います。
先月くらいから第44期棋聖戦FT(ファーストトーナメント)が始まりました。
このFTを抜けたらCリーグに入れるのですが、なかなか道は険しいです

それでも私は棋聖戦は割と楽しみにしています。
何故かと言うと、このFTは関西棋院日本棋院(中部、関西)の合同予選なので一回戦から日本棋院の棋士と当たることも多いのです。
普段は打てない先生に教えてもらうのは何より刺激になります。

かくいう私も二回戦は日本棋院関西総本部山田和貴雄七段との対戦になりました。
当然初手合ですし、同じ三兄弟棋士の先輩でもあるので対局の日を楽しみにしていました

私は関西棋院には自転車通勤ですが、実は関西棋院より関西総本部の方が近かったりします!
なので対局当日も自転車で行きました(笑)

前述の通り、対局の前にスマートフォンを預ける決まりになったので箱の中に預けて番号札を取ります。
対局が終わったらこの番号札を事務所に持って行き、スマートフォンと交換…といった手順の様です。

対戦相手の山田七段が高段のためか、外の景色が見える奥の席で対局になりました。

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私の白番で1と黒の勢力を消しに行ったところです。
Leela Zeroの候補手にはなく、AやBのツケを推奨されましたがこれらの手はしっかり研究しないと打てない手です。
オオゲイマジマリは根強い人気があるので、今後の研究課題ですね💦

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白1に対して山田七段は黒2と来ました。
白も勢い3とツケお互いに我が道を行く展開です。
白は左辺の黒を割り、黒は左上の白を狙っています。

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実戦は白5の後に黒△と急所に打って来ました。
ここで白の受け方が悩ましい

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黒△に対して白1と打つのは黒の注文で調子で黒2に守られます。
白1でAと打つのがLeela Zeroの推奨手です。
当然対局時にも考えましたが、黒が1のところに出て来た後の対処法が分かりませんでした。
なので実戦では別の手を選択します。

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白は1から出切っていきました。
黒10までは良くある形で黒△に石があるので11と備えました。
局後、山田七段は出切りは有難かったと仰ってましたが
私はこの図は白も仕方ないかと考えてました。

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実戦、黒12は当然としても14はしつこかったと思います。
私が黒なら14では右辺に展開したでしょうね。
白15とケイマにかけたら黒も攻められる要素も出てきました。

この後も難しい戦いになりますがその解説は次週にいたします。
白も黒も一回ずつ見損じがあったりして、実に人間らしい展開になりました(笑)
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posted by プロ棋士さん at 15:53| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月20日

改めてLeela Zeroについて

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

もう外はコートやジャンバーなしでは辛い季節になりましたね。
皆さんも風邪などにはお気を付け下さい。

さて前回の予告通り、Leela Zeroについて改めて書きたいと思います。
Leela Zeroプロジェクトは始まってからちょうど一年になりました。
当初は私の様な一部のマニアしか知らなかった(笑)Leela Zeroですが、現在棋士の間で知らない人はいないくらい
知名度が上がりました。

パソコンが得意な若手だけでなく、ベテランの先生にまで広まっている様です。
ただ、私が残念に思うのはLeela Zeroプロジェクトの本質を理解している棋士が少ないという点です。

Leela Zeroはベルギーのgcpさん(ネット上のハンドルネーム)が開発者で、
目指すところはアルファ碁ゼロを自分たちの手で作り出そう!というところから始まっています。

アルファ碁ゼロは人間の棋譜を使わずに、自己対戦を2900万局行って人智を超えた強さを手に入れました。
ただそれはGoogleの様な資金力がある企業でこそ短時間で達成出来たのであって、
個人所有のパソコンでは1000年とか2000年かかるそうです
※この辺りの事は英文ですが調べたら出てきます。

それ故に個人ではなく、世界中の人のパソコンのパワーをボランティアで借りて
短い期間でアルファ碁ゼロに追いつこうというのが概要です。

なので対局したり検討したりするのはLeela Zeroのオマケの機能でしかなく、未だ志半ばな状態です。
多分この辺りが棋士があまり理解していないところだと思います。
私もかれこれ6000局くらいLeela Zeroの自己対戦の棋譜を送ってます。
現時点でLeela Zero1000万局以上、自己対戦しているので6000局程度では大したことはありませんが💦

Leela Zeroと打ったり検討したりは良く聞きますが、自己対戦に貢献したという話は私の回りでは聞かないのが少し残念です。
今後他の棋士もLeela Zeroプロジェクトに協力するのが当たり前になれば幸いです
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posted by プロ棋士さん at 18:23| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月13日

研究会も世代交代?②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

前回は小学生の院生が新しく参加した様子をお伝えしました
その中で院生の川端くんと打った碁を途中まで解説したので、その続きを解説したいと思います。

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前回は黒が△に一手そなえた所で終わりました。
上辺を先手で荒らしたら、互先なら黒が大変ですが定先なのでまだ油断は出来ません。
黒が2、4と下辺を広げて来たので白5と打ち込みました。

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黒6のコスミツケから一連の数手は定番の形です。
特に白11は軽くて良い手なので、覚えておくと良いかと思います。

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実戦は黒12と押した後に14とハネて来たので白は15と三々で様子を聞きました。

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実戦の黒16は悪手で19、21とこちらを渡っては定先とは言え白が優勢です。

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ですが白が優勢でも危ない瞬間はあります。
実戦は左辺白が黒の猛攻を食らって、かなり危ない形になりました。
上の図で白1と出ましたがこれは悪手で、白Aとハサミツケていれば隅はコウなので楽に凌いでいました。

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それがこの図です。
黒10でコウではありますが、白はそばコウがあるので楽です。

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実戦は黒も本気で取りに来たので外にはみ出して行く展開になりました。
最後は白1、3の連携が上手くここで黒の投了になりました。
この後打つとしたら、白5を先手で利かして9のハサミツケでピッタリ白が凌いでいます。

今回は残念な内容でしたが、白が危ない瞬間もあり油断できない対局でした。
川端くんの今後の活躍に期待です!
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posted by プロ棋士さん at 17:41| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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