2019年10月24日

詰碁が出来るまで①

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

最近、寒かったり暖かくなったりと気温の変化がかなりありますね。
この時期は風邪とか引きやすいので体調管理に気をつけないといけませんね

さて今回は詰碁が出来るまでの流れを皆さんにお伝え出来たらなと思っています。
詰碁が出来ると言っても問題を解くのではなく、作る方のお話です
当ブログにも何度か私が作った詰碁を載せさせて頂きました。

棋士の中にも普段から詰碁を作る方とそうでない方がいます。
私は前者ですね。
ただ、詰碁の作り方といってもそれぞれで違うと思うので
今回は私の場合は…という事になります。
こう書くと「あくまで個人の感想です」という通販のフレーズを思い出します(笑)

私の場合は急にゼロの状態から作る事はありません。
石を適当に配置してそこから作る方の話を聞いた事がありますが
私はそういうのは全く出来ないので本当に羨ましい限りです💧

それならどうやって、詰碁を作っているかというと
自分の実戦や棋譜並べから、詰碁になりそうな形をメモしておいて
後から詰碁の形に整えるパターンがほとんどです。

無題.png
上の図はある時の指導碁で出て来た形です。
確か9子局だったかと思います。

無題.png
実戦は黒1とコスまれました。
見事な一手で黒が二眼を確保して生きています。
ただ、問題としては不完全で実は1以外にA,B,Cでも黒が生きています。
当然ですが、初手に解答が複数あるのは失題になってしまいます。
そこでちゃんと問題として成立するように形を整えていきます。

無題.png
形を整えました。
雰囲気は変わりましたが、だいぶ詰碁っぽくなりました(笑)

無題.png
この形で黒1のコスミで正解ならば問題完成ですが、
はたして?
私の第一感ではまだ一工夫が必要の様です。
この形でどこに不備があるのか次回検証いたします。

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posted by プロ棋士さん at 11:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月08日

囲碁AIブラックホール再び②

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今、10月8日に記事を書いているのですが
だいぶ気温は低くなりましたね。
大阪は台風が近づいているので曇りなせいもあるかもですが💦
皆さんも体調管理にはお気をつけください。

さて、前回囲碁AIの「black hole」の黒番での碁をご紹介しました。
今回はそのblack holeの白番の碁を解説します。

無題.png
前述の通り、black holeが白番で
黒は「LZ244_ladder_v3200」とあるのでLeela Zeroの亜種です。
ladderとは梯子の意味で海外ではシチョウを指します。
最新のLeela Zeroでも未だにシチョウが分からないので
おそらく、Leela Zeroにシチョウ対策を加えたバージョンかと思われます。

上の棋譜の通り、black holeは白番でもこの場所を占めます。
黒が星だろうが小目だろうが、ここが定位置の様です

無題.png
黒11までは特筆する手はありませんが
個人的には白12の三々に違和感があります。
何故かと言うと12の三々は下から根拠を奪う意味ですが
その時に白8の高いカカリ(?)と段違いになるからです。

無題.png
白18までになりましたが、やはり8が良い位置にあるとは思えません。
少なくとも8がなくても18までなりそうですし、
その時に8よりは良さそうな場所はたくさんあります。※例えばAなど

無題.png
白20でも三々なので、black holeの中ではこの形は定石なのかもしれません。
黒27のカケに出切って戦いが始まりました。

無題.png
出切りからの折衝は白に分があったのか、白36にハサめば白8の石も働いてきてます。
この様に接近戦に強いのが、black holeの特徴です。
一見不利な様でも出来上がり図は充分な場合が多いのです。

無題.png
白56まで白は右辺に中央と要所々々を占めていて
形勢は白良しです。最後は白中押勝

このblack holeの碁を見るたびに、囲碁の懐の深さを感じます。
序盤で隅から離れていても後からの打ち方次第なんですね。
ただ、アマの方に注意点がありまして
このblack holeの打ち方はマネしない方が良さそうです。
というのも、この最初の数手はAIではなく人が入力して
その後AIに打たせている説もあるみたいです。
AIの力があって初めて成り立つ布石だと思います。

でも碁敵を驚かすにはうってつけかもしれませんね
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posted by プロ棋士さん at 14:49| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月26日

囲碁AIブラックホール再び①

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

もう9月も終わりなんですね。
お店では来年のカレンダーとかもう売っていますよね。
この感じだとあっという間に年末を迎えそうです。

今回は面白い囲碁AIの布石をご紹介したいと思います。
以前ご紹介しましたがCGOSというサイトでは様々な囲碁AIがネットで対局をしています。
といっても、ここ一年くらいはLeela Zeroのバージョン違いばかりで新鮮味がありませんでしたが
ここ最近は「black hole」という謎のAIが凄まじい勝率を保っています。
正確な名前は「black_hole_v3」v3とある様に前にもCGOSで見かけましたが
以前よりバージョンアップして復活した様です。

取りあえず、「black_hole_v3」の棋譜を見てみましょう。

無題.png
black_hole_v3が黒で白はFacebookのELFですね。
取りあえず黒1の手(名称が分かりません💦)に度肝を抜かれます。
その後に白がどこをうっても1~7を占めるのがblack_holeの特徴です。
AIが出始める前に何人かの棋士が打っていましたが、今は見かけません。
白8まで正直黒は勝てる気がしませんが……

無題.png
ただ、ここから強いのがblack_holeの特徴。
白10のケイマ受けに黒15、17と二段バネが厳しい手段。

無題.png
右上は白24で一息つきましたが黒も満足な分かれかも
少なくとも黒5の石は働いています。
そして再び黒25からの二段バネです。

無題.png
黒29に30と先手を取って、31がまた大きいところ。
ここは地だけでなく白の根拠も奪っています。
最後は黒の中押し勝
black_holeはこの様に二段バネを多用して、局面を進めて行く事が多いです。

black_holeの布石は独特でとても人間が真似できないものですが
こういう打ち方でも勝てるのは碁の広さを感じます。
なので気になる方は是非見てみて下さい。

次回はblack_holeの白番の布石をご紹介したいと思います。
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posted by プロ棋士さん at 13:34| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月12日

関西棋院松山支部

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

9月も半ばですがまだまだ暑いですね💦
先月に関西棋院の松山支部にお邪魔したので
その時の様子をお伝えします。

関西棋院松山支部は松山市の土橋町にあります。
伊予鉄道郡中線、土橋駅から
徒歩3分と言ったところでしょうか。
私は違う駅から歩いてしまったので時間がかかってしまいました

DSC_1382.JPG
近くまで行けば、この様に大きく看板が出ているので分かりやすいかと思います。

DSC_1385.JPG
中はこの様に広くスペースが取られています。
私が伺ったのはお昼前なのでまだお客さんはいらっしゃいませんでした。
お昼過ぎからお客さんが増えて、私が指導碁を打たせてもらっている時は20人以上いて凄く賑わっていました!

支部長の上谷さんは御年97歳との事で、長年松山の囲碁普及をやっていらして頭が下がる思いです。
指導碁も二子や三子が多く強い人も沢山いる印象でした
お客さんは気さくな方ばかりで、この辺りの囲碁愛好家の集まり場と言った感じです。

皆様も松山にいらした時は是非お立ち寄り下さい!

DSC_1378.JPG
おまけ
朝は少し時間が空いていたので松山城に登ってまいりました。
お城が山の上にあるので、
ロープウェイで行ってそこから歩いて天守閣まで
写真のは山頂にある茶屋で食べた伊予柑ソフトです🎵
しっかりと蜜柑の味がして美味しかったのをここに記しておきます(笑)
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posted by プロ棋士さん at 13:42| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月27日

第19回今治市民囲碁大会

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

更新が遅れてしまい誠に申し訳ありません
自分でもこんなに更新していなくてびっくりした次第です💦
幸いと言うとおかしいですが、一昨日の日曜日に今治市での市民囲碁大会に指導碁でお邪魔したので
その様子をお伝えしたいと思います。

今治市民囲碁大会は今年で第19回で、
ここ2年くらいお邪魔させてもらってます。
大会自体は朝からあって、大会で敗退した人がお昼から指導碁を受けるシステムになっています。

でも私と対局中だった方が、途中で名前を呼ばれてからこちらに戻って来なかった珍事はありました(笑)
指導碁は3面打ちで3~4順しましたが、
皆さん元気な打ち回しでハツラツとされてました。
私が勝った碁でも、内容は九分九厘負けていたというのも多々ありましたよ
指導碁の中から気になったのもをひとつ解説します。

無題.png
今白が△に打って来たところで黒がどう対応するのか……。
無題.png
実戦は黒1と押さえたので白2のブツカリから4と切られて黒が苦しい展開になりました。
無題.png
ここでの正着は黒1のノビです。
白2にも黒3と押さえます。
私の経験上、三々に入られた時に2線の押さえる手は
8割方、黒得をしません。
白A等ののハイコミには黒はずっとノビといて問題はありません。

市民囲碁大会の参加者ですが、今の囲碁事情そのままに年配の方が多いですが学生の何人か参加していました。
来年の彼らの活躍も期待したいですね🎵
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posted by プロ棋士さん at 17:57| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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