2020年04月07日

囲碁棋士の囲碁Tubeチャンネル

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

関西棋院の囲碁サロンと教室は4月になっても再開の目処が立ちません。
1ヶ月前は4月から再開できればと思っていましたが、現在にいたるまでとても収束したとは言えない状況です。
このブログを見ている皆さんもまずはご自身とご家族の安全を第一にご考慮下さいませ。

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さて前回で少し触れましたが先月の18日から22日の五日間連続で星川拓海四段が動画投稿サイト「you tube」にて囲碁棋士のyou tubeライブを配信しました。
拓海四段から、you tubeで生ライブを配信したいとの要望を受け、囲碁サロンを撮影場所として提供しました。
囲碁サロンは休業の上、配信も拓海四段とゲストの合わせて二人なのでコロナ感染拡大もないと考え、OKしました。

ただ、困ったのが配信を手伝ってほしいと頼まれた事です。
普段からyou tubeは見てはいますが、当然配信した事などなく全く手探り状態でした。
18日の初回配信の前にも何度もリハーサルしたりして、試行錯誤を重ねました

そして18日当日の事です。番組の構成は最初に拓海四段の自己紹介から普段の仕事や趣味の話、その後に拓海四段による自戦解説で締めですが
その自戦解説の時にトラブルがありました。
you tubeライブはビデオカメラで撮影しているのですが、コンセントから遠いため電源は充電に頼っていましたが
なんと!配信途中でビデオカメラがバッテリー不足の表示が出た後に電池が完全に切れて画面が真っ青に!
電源タップを手で持って、無理やりコンセントとつなぎましたが2~3分は画面が真っ青の状態でした。
私も拓海四段の顔も真っ青でしたが(笑)
生配信なので後で編集も出来ず、あの時は大変でした💦
19日以降は私物の延長コードを持ってきたので常にコンセントから電源を取る作戦にしたので安心でした

普段は謎な面があるプロ棋士ですが、その一旦が垣間見えるので貴重な映像となっています。
皆さんも是非、ご視聴下さいませ🎵
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posted by プロ棋士さん at 13:07| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月24日

2020年碁聖戦予選②自戦解説

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今はどこも自粛ムードですが、皆さんはいかがお過ごしですか?
実は私は先週の数日間、ある棋士のyou tube生配信のお手伝いをしていました。
「囲碁棋士のYouTubeライブ配信」で検索していただけると見つかるかと思います。
収録の時の詳しい話は次回出来たらなと考えています。

さて、前回牛窪九段との手合を途中まで解説いたしました。
今回はその続きとなります。

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白が△に打ったところです。
黒としてはAとハネ出すのが狙いですが、コウになるのでコウ立てがどうなるかが勝負ところです。
直ぐには無理なので実戦は…

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黒1とツケてコウ立てを作ります。
そして、待望の黒5のハネ出しを決行します。

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白8のコウ取りに黒9が先手で利くのでコウ立てになります。

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実戦は白12に黒13とコウを解消して14との振り替わりになりました。
黒3目は取られましたが、13とポン抜いた形は手厚く黒はやれそうです。
ただ、もっと良いコウ立て作りがありました。

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黒1からのキリが良い手でした。
白は2、4と受けるくらいですが、黒9のコウ立てがあります。
しかも、もう一回コウ立てがあるので黒には余裕があります。

この様にコウを仕かける前にコウ立てを増やすテクニックは実戦でとても有効なので
皆さんもお試し下さい
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posted by プロ棋士さん at 09:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月10日

2020年碁聖戦予選①自戦解説

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

関西棋院でも3月3日から3月31日まで、囲碁サロンと教室をお休みにしました。
理由は言うまでもなく新型コロナウイルスの影響です。
対局や講義を楽しみにしているお客様には申し訳ないのですが、やはりお客様の安全を第一に考えて一時的に休業の運びになりました。
4月からは再開の予定ではありますが、今後どうなるか予断を許さない状況だと考えています。
そんな中で当ブログをお楽しみいただけると幸いです。

さて、先週の水曜日に碁聖戦の関西棋院予選を打ちました。
相手は牛窪義高九段です。現在、棋士会長もされており私の尊敬する棋士の一人でもあります。
過去に1度対局しており、その時は私の完敗でした。
なので、その雪辱戦となります。

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私の黒番です。
向かい側の白2に直ぐに三々に入る手法は『SAI』というAIが好んで打つので、私も最近試しています。
牛窪九段は黒3には相手せずに白4の空き隅に回りました。
これも一種の気合の一手ですね。
黒も白の手抜きを咎めるために黒5と連打しました。7と余計に一本多く這ったのは白からの押さえを後手にする意味です。
ただ、白も厚くなるので一長一短かと思います。

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左下も三々に入りました。黒15に16のノビと17のケイマの分かれは三々定石の最新型の一つです。
白は18と11のカカリっぱなしを咎めに、黒はそれに手抜きして19とこちらを割っていきます。
お互いに我が道を行く展開ですね

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実戦の進行です。白20から28までが手筋で黒を突き破りました。
しかし黒も25、27と一目を取り隅は生きています。
私の第一感はこの隅の白は重いので黒が一本取ったかなと考えていました。

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白20では一旦、白1とこちらに詰めてから白3、5と上辺に逃げていくのが軽快な石運びでした。

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ただ、この後に黒に悪手が出ます。黒35がそれです。
対局時は白から35のところにノゾカれるのが嫌で黒35と構えましたが白36と打たれて34の白石が軽くなった上に中央が白っぽくなりました。

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黒35では1のコスミが良い手で、白2には普通に黒3と受けます。
打っている時はこの2と3の交換が辛いと思っていましたが、この図の展開だと黒△が好点になっているので黒がやれそうです。
私の欠点として、部分にこだわってしまい全局の形勢を損ねるところがありますが正にこの局面がそうでした。

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さて、局面がかなり進んで白が△と押さえたところです。
せっかくなので、皆さんにも次の一手を考えていただこうかと思います。
実戦は少し稚拙でしたが、より良い手があったみたいです。ヒントは右辺の白の弱点をどう突くか、です。
では次回にその答え合わせをします。
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posted by プロ棋士さん at 08:00| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月25日

熊野こども教室2020

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

更新が遅れてしまい、本当に申し訳ございません。
世間では新型コロナウイルスが蔓延して、大阪府でも関連行事を3月20日まで中止または延期する事になったようです。
関西棋院でも2月29日から開催予定だった『碁ワールドフェス in Fukuoka』が中止になり
事務局もその対応に追われています。
皆様も外出の際はくれぐれもお気をつけ下さい。

さて、先月の1月末に三重県の熊野市でこども教室の講師としてお邪魔させていただきました。

こども教室の様子
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毎回朝に私の講義があるのですが、今回は『石を切る』をテーマに一つの碁盤に切れるところを5つ用意して
みんなに解いてもらう様にしました。
昨年と違うのは保護者の方も講義に参加して、親子でワイワイ解いてたのが印象的でした。
普段から教えてらっしゃる地元の方が最近保護者の方にも手ほどきをしているので今回の運びとなった様です。

教室で使っている碁盤と碁石
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それとこども教室は市の建物を使わせていただいているのですが
碁盤と碁石がまた綺麗なんです。
さすが、那智黒石で有名な熊野ならではです。
いい盤と碁石で勉強できる生徒さん達が羨ましい限りです

また来年もお邪魔できるのは楽しみにしています。
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posted by プロ棋士さん at 16:44| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月21日

Leela Zeroに感謝、そして今後の囲碁AI

皆さん、こんにちは。
関西棋院棋士の星川愛生です。

今冬は暖冬なのか、例年より暖かい気がします。

さて、当ブログでも度々取り上げていた
Leela Zeroですが
どうも1月31日をもって開発を辞めてしまう様です。

Leela Zeroは有志の方が無償で開発をしていたAI
知識さえあれば、誰でも無料で使えるソフトです。
棋士の間でも、使っている人は多いかと思います。

Leela ZeroAlphaGoの論文を受けて、人間の棋譜を一切使わずにどれだけ強くなるのかの実証実験的な意味で始まりました。
私も自身のパソコンを使って、8000局ほどLeela Zero同士の自己対戦譜を送ったので
微力ながらお手伝いは出来たかと思います。

開発者の方には本当に感謝しかありません。
この場を借りて御礼申し上げます。

AIを使って囲碁をしていて思ったのは、今まで固定観念にかなり囚われていたのが分かりました。
私はLeela Zeroと対局したり、Leela Zero同士の碁を観戦しますが、毎回面白い手が飛び出して、感心しています。
なので私はここ1~2年、囲碁がとても面白く感じています

以前Leela Zeroが世界大会で入賞した時に開発者のインタビューで開発者のGian-Carlo Pascuttoさんは
Leela Zeroを開発して良かった事は、世界中の囲碁をする人をハッピーに出来た事だ」
と仰られてたのがとても印象的で素晴らしい人物なんだなと思いました。
※インタビュー記事は元が英語で、私が見たのは機械翻訳なのでニュアンスは少し違うかもしれませんが💦

実はLeela Zero以外にもKataGoSAIなどLeela Zeroのコンセプトを受け継いだプロジェクトはあるので
今後の囲碁AIはまだまだ注目です。

私が注目している囲碁AISAIの自己対戦の棋譜を紹介いたします。

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まずは序盤から
SAIは三々に対して手抜きする事があります。
黒3に対する白4がそれですね。

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右下の黒11、13のツケヒキの後も定石なら15手目で黒20に一間トビですが、ここも手抜きしています。

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かなり進みましたが、黒59の時に白60が柔らかい発想で好手です。
黒61とコスませてからの白62が名調子!
私の印象だとSAIは手抜きが得意で柔軟な発想の手が多い様に感じます。
まだLeela Zeroと比べても弱いですが、今後に期待しています。
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posted by プロ棋士さん at 17:30| Comment(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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